2017年 04月 28日 ( 1 )

うその念仏

  三七、江州草津の木屋にて、女按摩、
  香樹院師を按摩しながら、念仏したるに、
  汝よく念仏せりとの仰せなりしかば、按摩はじ入りて、
  うその念仏ばかり申して居りますと答う。
  師の仰せに、おれも、うその念仏ばかりして居る。
  こちらはうそでも、弥陀のまことで御助けじゃぞや。 と。
  女倒れて悲喜の涙に咽びぬ。
 
  (香樹院語録) 

 自分の心を"うそ"という。仏のお心を"まこと"という。はっきりしている。うそがなにを言おうとうそ。うそがなにを考えようとうそ。うそとうそが跋扈する世間もうそ。うそからまことは出てこない。はっきりしている。うそのわたしが称える念仏はうそでも、称えさせようのお心はまこと。念仏で救われるのではない。称えさせようのお心で救われる。

 南無阿弥陀仏

 柏原祐義・禿義峯編「香樹院語録」


by zenkyu3 | 2017-04-28 10:21 | 特集「香樹院語録」 | Comments(2)