2017年 03月 11日 ( 1 )

現生十種の益

  金剛の真心を獲得すれば、横に五趣八難の道を超え、
  かならず現生に十種の益を獲。なにものか十とする。
  一つには冥衆護持の益、二つには至徳具足の益、三つには転悪成善の益、
  四つには諸仏護念の益、五つには諸仏称讃の益、六つには心光常護の益、
  七つには心多歓喜の益、八つには知恩報徳の益、九つには常行大悲の益、
  十には正定聚に入る益なり。

  (教行信証・信巻)

 ①冥衆護持とは諸仏諸菩薩、天と地のすべての善神にいつも護られる。②至徳具足とは仏にそなわったこの上もなく尊い功徳がこの身にもそなわる。③転悪成善とは煩悩が悟りへと転ぜられる。④諸仏護念とはいつも諸仏に護られる。⑤諸仏称讃とは諸仏にほめたたえられる。⑥心光照護とはいつも智慧の光に照らされる。⑦心多歓喜とは心に喜びが多い。⑧知恩報徳とは如来のご恩を知りご恩に報いる。⑨常行大悲とは如来回向の智慧を人に伝える。⑩入正定聚とは仏になる身に定まる。

 真心とは真(まこと)の心。仏のお心のことです。仏のお心が凡夫の内面に入って主体となってくださる。それで仏のお徳が凡夫に具わる。それが「至徳具足」です。大きな心の中に自分があるのでいつも護られている感じがします。それが「冥衆護持」です。信心は智慧光ですから「心光常護」、いつも仏の方から自分が見えている。見えていることが救われるということです。

 中でも「転悪成善の益」がとくに大切です。煩悩が湧いても取り憑かずにいられるので煩悩がすぐ消えていきます。過去の業が無意識の底から黒く沸き上がってきて智慧の光に晒されて業が浄化されていく。この繰り返しが浄土の生活です。業が浄化されていくと心が軽く明るくなっていくので「心多歓喜」、仏のお心は利他の心ですから「常行大悲」の働きをします。仏へとお育ていただいているのだとわかります。それで最後にまとめとして「正定聚に入る益なり」といいます。

 南無阿弥陀仏


by zenkyu3 | 2017-03-11 06:12 | 教行信証のこころ | Comments(0)